LEDランタン

 地震は昼夜に関係なく発生する。それが日没後、特に深夜であれば、多くの人々が活動する日中と比較して様々なリスクが生まれてくる。それは、視覚からの情報が制限されることが大きく、本人だけでなく、他からも見えづらくなる。また、万が一の場合の救助をお願いする人も周辺には少ないだろう。停電のため、十分な照明器具が使用できない可能性も高い。そうすれば、町中も暗く、危険物への接触(ガラス破片、断線した電線など)や、地割れ、破損したマンホールなどに足を踏み落とすことも考えられる。徒歩のみでなく、自転車、車やバイクなどの乗り物の運転についても同じことが云える。道路の寸断、地割れ、橋の崩壊、真っ暗な中では、その気づきを遅らせる。

差し迫った危機、例えば津波、家屋倒壊などを除いては、その場所に留まり、なるべく大人しく明るくなるのを待って活動を始めることを勧めたい。この鉄則は、登山における遭難時の対応と共通している。どうしても移動したいと考えるのであれば、すぐに戻れる範囲(徒歩で5分以内)までと心に決めておくべきである。
もちろん、夜間における避難を必要とする場合や、避難場所で足下を照らすための懐中電灯の準備をしておくことは、云うまでもない。