アルコール消毒液

 飲料水に限らず、被災中の水の貴重さについては、本情報サイトでも何度もお伝えしている。衛生を保つための方法として、我々は流水を日常的に水道水から得ることが出来るが、大きな震災が起こると、その復旧までは相当な時間を要することを覚悟しなければならない。そこで、水を使わないで衛生を保つ方法を知っておく、またその準備をしておくことが大切である。

手の衛生、除菌目的であれば、アルコールを主成分としたジェルタイプの消毒液が便利である。近所のドラッグストアなどで簡単に入手できる。保存性もよく、手軽に使え、揮発による自然乾燥のため拭き取りが不要であることがメリットだ。
また、被災中において、自宅のトイレ掃除が難しくなるため、塩素系や次亜塩素酸水のボトルを保管しておき、それを噴霧(スプレーイング)することで、強力な殺菌・除菌が行える。これは、細菌やウイルスによる病気の感染症予防となる。特に次亜塩素酸水は、ウイルス性胃腸炎(ノロウイルス等)対策にもお勧めである。
日頃、お風呂・トイレなどに使用する清掃用の商品も十分に使えるので、汚れなどはトイレットペーパーで拭き取るなど清潔にしておきたい。

停電により換気扇が使用できない場合の悪臭対策については、防臭剤や防臭スプレーなど補助的に用いるのも効果的だ。もちろん、前述の除菌剤の噴霧も有効である。
もう一つ、意外と忘れてしまうのが口の中(歯)のケアだ。食後や就寝前に歯を磨くことは、虫歯や歯周病を防ぐ役割の他、口の中の雑菌の繁殖を防ぎ、病気になりにくいようにする役割も果たしている。特に高齢者の方々は、慣れない食生活にも併せて誤嚥による肺炎には注意を払わないといけない。そのようなことから、歯を磨くのに清浄な水(飲料水)は使うべきと考えるが、水を使わない口内洗浄剤や口内拭き取りシートの使用も有効である。