保存水

 喉の渇きを覚える、これは水分補給のタイミングを既に逸した状態だ。通常は、そうなる前に水分補給するのが望ましいと、トレッキング(山登り)の世界でも、フィットネス(運動)の世界でも云われている。これは、私達の普段の日常生活でも云えることだ。

震災時には飲料水の確保が重要であることは、この防災対策ネットにおいて繰り返し記述しているが、それは生きるためでもあり、継続して健康を維持するためにも、水分補給を行わないといけないからである。安静時においても身体から水分が発散され、補給しなければ体内の水分量は不足する。身体を構成している約60%が水分であるとともに、体温調整のための大切な身体システムの要なのである。

水分補給を怠ると、脱水症状(水分とミネラルの不足)を引き起こし、この体温調整システムの異常である熱中症に繋がってくる。
被災中はトイレ不足や排泄物処理の問題もあるため、意識的に水分補給を我慢してしまう傾向があるが、これは身体のためには間違えた行動である。何がともあれ、水分補給を優先できるようにすることをお勧めする。特に身体が不自由な方などは、水分補給に対して遠慮しがちであるが、周囲が気遣ってサポートして欲しい。また、水分補給の不足については、エコノミークラス症候群の発症例もあるため、気をつけて欲しい。
なお、めまい、動悸、吐き気、発汗しないなど、体調の異常を感じたら、すぐに救援を求めるようにしたい。震災関連として命を落とすことがないように。