救助笛

 先ずは、身の安全を確保できた。そして、自宅についても片付けが必要であるが、建物への大きな損傷も無さそうである。しかし、まだ安心はできない。

自宅周辺の状況を確認しておきたい。近隣で火災の発生がないか、もしあれば自身の避難も考えなくてはならない。近隣で助けを求めている人はいないか、家屋倒壊や半壊、あるいは家具などに挟まれて動けなくなっている人がいないだろうか。
助けられる命を助けること、これは阪神淡路大震災の時に近隣住民が自然発生的に行った行動として関心を呼んだ(共助の考え)。実は、この時に救出された人の9割近くは、消防や警察、自衛隊ではなく、近隣住民によって為されている。バール、のこぎり、ジャッキ(車載のも有効)が、大いに活躍した道具である。
救助の際には、単独ではなく二次災害を防ぐ理由で、複数人で様子を監視しながら行いたい。

もし、あなたが救助される身に置かれたら、大きな声を上げる(または、セーフティ・ホイッスル、笛)で救助を必要としていることを外部に知らせよう。
無理に動こうとすると、周辺が崩れて状況が悪化する場合もあるので、慌てず慎重に判断して欲しい。声を出すのも限界がある、音を出せるような棒などがあれば、それで叩いて音を発生させることも出来る。
諦めずに居ることをアピールして欲しい、きっと気づいてくれるはずだ。