ラップを被せた皿

 通常、調理中や完成した食材の盛りつけに、鍋やお皿など多くの食器を必要とする。
振り返ってみよう。調理中、肉や野菜を切るために使用するまな板、煮炊きの鍋、焼きや炒めのフライパン、炊飯器の内釜、盛りつけや各人のお皿やお椀、箸やスプーン・フォーク類など、多くの食器・調理器具が使われている。毎食後の洗い物、これは普段の生活においても、かなり時間を取られる大変な家事の一つだ。その際、多くの水道水を消費する。

しかし、震災により水道が使えなくなると、この洗い物が出来なくなる。
当然のこと、備蓄している貴重な飲料水を使う訳にもいかない。
そこで重要になってくるのが、”洗い物そのものを減らす工夫”である。
日々、キャンプやトレッキング、バーベキューなどアウトドアを趣味にしている方であれば、意外とその工夫は容易に理解できるし、特に難しいこともないので紹介したい。

先ず、調理については”湯煎(ゆせん)”を用いることをお勧めする。湯煎とは、鍋に水を張り、コンロにてその水を温め、その中に食材の入ったビニル袋(口を閉じた状態)を沈めて、お湯の熱を利用して食材を調理する方法だ。レトルトのカレーをお湯で温めるのと同じ方法だ。
このやり方なら、湯煎用の水は食材に接することがないため、何回でも利用できる(蒸発分は加える必要あるが)。特に飲料水である必要もない。
気をつける点が1つある。食材を入れる袋には、高密度ポリエチレン製のものを選ぼう。耐熱温度が110℃まであるので、これなら熱湯でも使用できる。この方法であれば、温めだけでなく、お米も美味しく炊くことができる。
レシピ本も複数売られているので、日常でもトレーニング兼ねてトライしてみてはどうだろうか。

もう一つ調理について、炒め物や油の多い調理の時には、アルミホイルが使いやすい。
フライパンの上にアルミホイルを敷いて使う、またはアルミホイルで直接食材を包んで加熱する方法も可能だ。

そして、盛りつけや取り皿について、食品包装用ラップをお皿に被せる方法があるのを覚えておきたい。これであれば、食事後に汚れた包装用ラップのみをお皿から外して捨てればよい。お皿は汚れずに次の食事の時にも洗い物なしで使うことが出来る。
もちろん、パーティ用の紙皿や紙コップを準備しておく方法もありだ。食品用包装ラップを使う方法は、ゴミの量を少なくできるメリットもある。