備蓄水

 大きな地震発生後、地中に埋設された水道管がダメージを受けることで、各居住場所への給水機能はストップする可能性が、過去の震災経験から考えて高い。特に多くの水道管が埋設される都市部においては、その修復に時間を要し、再び水道が開通するまでには、長い時間待つ覚悟が必要だろう。飲み水、調理を始め、手洗い、水洗トイレ、風呂、洗濯と幅広い日常生活への影響が生じることは目に見えている。

飲料水の確保は、給水機能が復旧するまで必要になってくる。井戸を日常的に使用している家庭であれば、すぐそこに水場があるわけであるが、地震の影響により一時的な枯渇や濁りが生じることもあり得るため、絶対に安心とはいえない。救援のための給水車が被災地周辺から出発するだろう。しかし、使用する道路の損傷具合によっては、また渋滞の発生により、いつ届くのかは見えない。給水車が避難所に到着した後に飲料水の配布となるわけだが、既にそこは給水を受ける人による長蛇の列が出来ているだろう。早い者勝ちなのかも知れないが、やはり災害弱者を優先してあげたいところだ。

そうなると、自宅、あるいは職場での被災時には、飲料水としての備蓄はしとくべきであろう。それも、最低1週間分を用意したい。出来れば2週間分だ。季節や活動にもよるが、約2リットルから2.5リットルの水分補給を必要とする。自治体などでは、一人(大人)1日3リットルの飲料水の備蓄を推奨しているので、家族分(スタッフ数)の準備を考えておきたい。