救助笛使用例

 外出先で震災に遭遇する、そこが初めて訪れる地であれば、相当な不安を感じると思う。
自宅までの距離が20㎞くらいであれば、もちろん年齢や体力との相談であるが、帰宅することは可能である。その可能を現実にするためには、より万全な計画と支援態勢である。
我々は、事前に出来ることはないだろうか、考えてみる。

防災対策用品の携帯が役に立つ。
もし、怪我をした場合に備えて、自身の身分証明になるものを携帯しよう。
保温、絆創膏、常備薬、ビニール袋、笛(セーフティ・ホイッスル)、小型アーミーナイフなどの、常に携帯できる防災袋を鞄の中に忍ばせておきたい。
充電式のモバイル端末用電源もあると安心だ。
1日1本、500ミリリットルの飲料水を常に持ち歩くことを実践している人もいる。飴やカロリー補給食品などの非常食もよいだろう。
常に持ち歩けることが大切なので、あまり嵩張ったり重くなったりするのは、実践の継続性に難があるため、色々と試してみて合ったものを見つけてみるのがよいだろう。

正確な情報を入手することが、その先の行動に欠かせない。
携帯端末(スマートフォン等)でのリアルタイムの情報収集は心強いだろう。もちろん、滞在する自治体が発する情報(防災無線)も有効である。GPS機能を用いた地図情報も非常に心強い。
前述したが、充電式の電源供給バッテリ(小型軽量)があると、容量にもよるが数回のフル充電がスマートフォンに行えるので安心だ。
そして、まちがっても、噂やデマに惑わされないように、冷静に複数の情報源を比べ、あるいは常に安全側の判断をするようにしたい。

1日1万歩、おそらくほとんどの人は歩いていないだろう。
そうすると、約2倍の10㎞を歩くことは、日常と異なるため楽ではないのが想像できるだろう。更に20㎞を超える距離を歩く場合、体力だけでなく時間も消費するため、心の強さ精神力も求められるだろう。
なので、早朝、あるいは休日に通勤区間の一部を歩いてみて、疲労の感じや周辺環境を見て体感するのをお勧めする。これをやっておくと、計画を立てるときに自身の歩く速度や疲労度を考慮した、より現実的なものになり挫折もなくなる。
また、帰宅支援マップなどの防災用地図も販売されているので、参考にしてみるのもよいと思う。

日頃から、防災意識を持ち、いざという時に慌てずに行動計画を立てられるようにするのが、もっとも重要な事前対策だと思っている。