ガラスの食器

 もし、キッチン(台所)にて食事の支度中に地震に遭遇したら、キッチンからすぐに脱出しよう。コンロ上で熱くなった鍋の中の油や熱湯を被る、ガラスや陶器などギッシリ入った食器棚が倒れる、あるいは食器が落下してくる、まな板の上の包丁が落ちてくる、キッチンには、地震発生時において危険なもので溢れているから、ここから逃げる。

ガスコンロの火は自動的に消えるから心配いらない。各家庭のガスメーター(マイコンメーター)内には、地震の揺れをセンサが感知し、震度5程度以上であるとガスの供給を遮断するからだ。だから、コンロの火を消すためにキッチンに留まったり、または慌ててキッチンに駆け戻ってはいけない。
そして、揺れで今にもコンロから落下、または転倒しそうになっている調理中の熱くなった鍋などを手で押さえようとしては、決していけない。離れて逃げることだ。
火傷は非常に長期の痛みを伴う、その後の被災期間において不自由をもたらしてしまう。

万が一、地震によりコンロから火災が発生したら、例えば鍋の油に火が入り込んだ様なときにおいても、初期消火は揺れが収まってからにしよう。水を撒いての消火は危険だ、必ず化学消化剤を用いた消火器、あるいは酸素を遮断する方法を、火災の初期段階(炎が天井に達する前まで)までと決め試みてみよう。火の勢いが強くなり、黒い煙が出始めたら、消火作業は危険である。逃げよう。

また、地震後のキッチンへ入室の際は、飛散したガラス等で足裏を負傷しないためにも、スリッパ、または下足を履いて行うようにしたい。
そして、先ずはガス配管が破損してガス漏れが発生していないか、臭いで確かめておこう。臭いが消えないようであれば、火気厳禁だ。