お薬手帳

 どの家庭においても、傷の応急手当や痛み止めなどの飲み薬の入った救急箱を準備しておいて欲しい。大きな震災後、病院や診療所は、既にいる入院患者や緊急に救急搬送された重度の外来患者が優先されるからだ。
軽度の切り傷のための絆創膏や軟膏、軟膏は軽度の火傷にも有効だ。また、併せてガーゼ、三角巾、湿布薬などはも揃えてあれば、必要時には助かるだろう。
また、体調を崩した場合の風邪薬や整腸剤(胃散)などの飲み薬も、自身や家族状況によって揃えておくと、いざといときの助けになる。

さて、通院中、或いは持病のある被災者にとって、今後の健康維持のために薬剤の確保は考えなければならないことだ。既に十分な日数分の薬が手元にあれば、とりあえず安心だ。しかし、地震のために部屋の中がものが散乱していて、薬の置き場を見つけるのが困難になる、あるいは危険である、そんなこともあるだろう。見つけても数日分しかない場合もある。行きつけの医院で治療や処方を受けたり、行きつけの薬局での調剤がすぐに可能であるかも分からない。
なので、調剤薬局で発行される”お薬手帳”や同様の投薬記録のコピーなどを、財布同様に持ち歩くことをお勧めする。持病で治療中のために通院を必要とする方は、受信状況を記録した”治療カード”を作成し、持ち歩き、すぐに掛かり付け以外の医療機関でも対応できるように準備しておきたい。緊急を要する投薬の場合においても、この記録から優先的に手配要請が行われる可能性が高くなる。